パラノーマル・アクティビティ

以下、ネタばれ有

  • あらすじ

ケイティは幼い頃からある悩みを抱えていた。
8歳の頃、彼女の家は謎の出火で全焼、一家は全てを失った。新たな家で家族との新たな生活を送り始めた彼女だったが、彼女の周辺では奇妙な現象が後を絶たない。肌に感じる何者かの視線。誰もいないはずの屋内で響く物音。失火前から定期的に続いていたそれらの怪奇現象は、今に至るも続いている。
ケイティは「何か」につきまとわれているのだ。
ケイティの恋人であるミカは、最近再び現れ始めた怪現象の正体を探るため、ビデオカメラで二人の同棲生活の一部始終を録画し始める。
相談者として自宅に招いた霊能力者であるフレドリックス教授は、ケイティにつきまとう「何か」はおそらく悪魔であり、これを解決するためには悪魔の専門家(名前忘れたー)に助けを求めるほかないと言う。しかし「何か」の正体を自分の力で見極めてやろうと挑発的な態度で臨むミカは、フレドリックス教授をうさんくさいインチキ野郎だとして忠告を信じようとはしない。ケイティは妥協案として、自分たち二人ではどうしようもなくなったら悪魔の専門家を呼ぶとミカに約束させる。
「何か」の正体を掴むため、ミカは様々な手段を講じる。集音マイクを使った呼びかけ、ケイティの制止を無視したウィジャ盤によるコミュニケーション、粉を床にまいて行動を追跡する等など。それらの手段のことごとくに「何か」は反応を示し、そのたびにケイティを脅かす怪奇現象は悪化の一途を辿った。
ミカのビデオカメラはそういった深夜の怪奇を全て記録していた。ひとりでに動き出すドア。深夜に起きだして2時間あまりもじっと立ち尽くすケイティ。ドアにかげる人影。粉に残された足跡。寝室真上の屋根裏にはケイティと昔の家を写した写真が焼けて放置され、壁に飾った二人の写真はミカの顔だけ傷つけられている。
もう限界だ。ケイティは悪魔の専門家に助けを求めようとするが、折悪しく海外に出ていて連絡が取れない。藁にもすがる思いでフレドリックス教授に再び来てもらうが、彼は「自分にはどうにもできない。私がここにいるのは事態を悪化させるだけだ。悪魔が怒っている。悪魔の専門家は2、3日後には帰ってくる予定だ。それまで待つんだ」と言い残して去ってしまった。
そしてケイティとミカに絶望的な恐怖が。。。

  • 感想

スピルバーグをして「本作の恐怖をこれ以上超えることは不可能」とリメイクを断念させたという逸話で有名な本作。製作費100万円の低予算で作られているところに夢のような何モノかを感じます。
架空のドキュメンタリー(モニュメンタリーって言うらしい)になっていて、そこらへんはブレアウィッチプロジェクトを思い出さずにはいられません。ブレア観てないんだけどね。

まず怖かった怖くなかったかで言えば、怖かった。
はい、しっかりと恐怖のツボを押されたって感じです。
まあノミの心臓だから大概のホラーが怖いんだけど(笑。
人によっては別に怖くなかったわ〜って向きもあるでしょうが、ホラー映画で怖い思いが出来ないって何か損した気分になりません? そういう意味で自分は得な人種なのかな。
オープニングからファミリービデオ臭漂う安っぽい音声が入っていて、そこらへんの雰囲気が出ていたから、すぐに世界観に入り込みました。映像は存外淡々としているんだけど、それが助長な感じではなくて、むしろリアルタイム感を引き出していてイイ。視覚的な刺激はそんなに強くないし(例えばエクソシストのゲロゲロ〜みたいな)、スプラッタなんてほとんどない。生理的な嫌悪感とは一切無縁で、言ってしまえば淡々と怖い(解説で稲川淳二も似たようなこと言ってたけど)。

「淡々と怖い」っていうのは、ある意味で「爆発的に怖い」よりも恐怖を煽ります。
だってエクソシストとかリングとかはそりゃもう怖いけど、あれって超常現象すぎるから良くも悪くもフィクションから逃れられない。怖いけどぶっちゃけ俺の人生とは関係ないよね、という逃げ道があります。でもパラノーマル・アクティビティみたいな淡々とした怖さは日常によりそっているから、なんかこれぐらいなら自分の身近でも起こりそうって思えてしまうのです。
寝ないでいられる人なんてこの世にいないじゃん(例外的にいるみたいだけど)ってことで、寝てる間に何されるかわかったもんじゃないって危惧なんかを刺激されます。
とゆーことで、昨日は寝つきが悪かった(笑。

パラノーマル・アクティビティは続編も出ています。日本版続編も2010年に公開されてたようです。これらの出来ってどうなんでしょうね。続編全般に不信感があるので期待したくても安易に期待できないんですが、ターミネーター2みたいに続編も素晴らしい映画だって結構ありますから、食わず嫌いはイカン。
機会があれば見てみたいです。